超巨大!? 49インチ5Kスーパーウルトラワイドディスプレイの導入は大変だった…(その1)

というわけで、5Kディスプレイに関する情報が少なく、最近のディスプレイ動向も知らない私は、いろいろと調べて苦労してしまったので、その備忘録でも。それにしても、「スーパーウルトラワイド」という、単になんかすごそうな横文字をくっつけただけのネーミング、そんな単純なダサい名前でいいんですかね(笑。

 

ディスプレイ、買い替えようかな

 最近まで、24インチのフルHD(1920x1080)ディスプレイを、ガススプリング式のモニターアームに取り付けて、比較的不満もなくDTM作業環境として使っていたんです。そのモニターは仕事用にも使っていて、ノートパソコンの拡張ディスプレイとして接続。CPU切替機によりキーボード操作で簡単にモニターの画面を切り替えられて、まぁ便利だったわけです。そのディスプレイは2008年頃に発売されていたものですので、もう10年以上経っていたんですね。で、ノートパソコンでの作業では、拡張ディスプレイを付けてもまだ画面が狭い!やりにくい!と感じたので、いっそのことディスプレイを買い替えようかなと思ったわけです。増税直前ですしね。

 

ディスプレイの大きさ、どうする?

 前回買ったディスプレイはおそらく3万円以内に収まるもの。当時は、ディスプレイにそんなにお金かけてもなぁ、って思っていたんですね。でも、今回はせっかくだし、少々お金かけてでも良いものがいいよなぁ、そんなに頻繁に買い替えるものでもないし、と考えて、低価格で人気もありそうなMSI 34型ワイド液晶ディスプレイOPTIX MAG341CQ」を注文したんです。6万円程度ならまぁ、いっかという感じでした。ディスプレイアームに設置したかったので、VESAマウントアダプターも同時注文(このディスプレイをモニターアームに取り付ける際にはこれが必要)。しかし残念ながら、お店からは、入荷まで1か月以上かかるという連絡が…。品薄品らしいですね。

 

 というわけで、他のディスプレイを購入することにしました。いっそのことでっかいディスプレイにしちゃえ、とどんどん気が大きくなり、現在の注文をキャンセルしてPhilips(フィリップス) 48.8型 湾曲型 HDR400対応 スーパーウルトラワイド液晶ディスプレイ 499P9H1/ 11」を購入することにしました。14万くらいですかね…。ジョーシンさんで注文しました。13万8,000円でした。まぁ、ポイントなどが付くので、実質は11万5千円くらいでしょうか。4Kテレビでも、もっと安く買えるでしょうし、パソコンのディスプレイにこんなにお金かけるのも…とかなり躊躇しましたけどね…。まぁ、しばらくは買い換えないでしょうから、快適に使えるのであれば、毎日使い倒していけばいいかなと。

 

ディスプレイの大きさには注意?

 さて、費用面では自分を納得させましたが、問題はこれから。まずはディスプレイの大きさ。Youtubeでレビュー動画とかを見まくりましたが、大きさには要注意ですね。横幅1.2mあります…でかっ! とりあえず、机の上でメジャーを広げて、どのようにディスプレイを配置するかを検討。私の机の上には、液晶モニター台として使える2段式のガラス台を設置しており、そこにUAD-2と、13インチラックタイプのMOTIF-RACK XSを収納して(これがぴったり入って、ガラス製なのでおしゃれなんですよ)いるので、ディスプレイが干渉しないか、ディスプレイの高さも確認します。このディスプレイは下から20センチくらいまで上がりそうですので、なんとか配置できそうです。

 

到着から取付も大変!

 注文時は「入荷次第出荷」ということだったので、こちらも1か月弱はかかるかなと覚悟していたんですが、以外にも早く手配ができたようで、わずか10日程度で届いたかと思います。ジョーシンさん、素晴らしいことに、前日に電話とメールで連絡をいれてくれて、当日も配送業者ではなく、ジョーシンさんの配達担当が2人がかりで丁寧に運んでくださいました。対応に感激。

 

 あまりに箱が大きかったんで、開封も大変でした。このディスプレイは湾曲しているため、取り出すときなどに変な力が加わると、液晶が破損する可能性がありますよね…。ですので、箱を開けるときにも向きがちゃんと箱に書いてありました。「こちらから開封してください。」「こちらからは開封しないでください。」とそれぞれ両方の口に注意書きがはいっており、組み立て方法の絵が付いていました。箱から発泡スチロールの容器をディスプレイを載せたまま取り出し、ディスプレイスタンドを取り付けてからディスプレイを慎重に起こします。重量はディスプレイだけで11kgあり、横長でしかもスタンドがかなり重いので、持ち運んで設置はちょっと怖いですね。特にこれを持って階段を上り下りするのは、一人では…たぶん無理です(笑。

 

グラフィックスカードや接続方法は?

 私のPCに搭載しているグラフィックスカードは、GeForce GTX 750 Ti KalmX」だったんです。DTM用だとそんなに描画性能いらないだろうと、当時補助電源なし、かつファンレスとなると、これ一択だったんで、愛用していてぜんぜんこれで事足りてたんですね。でも、さすがに5Kディスプレイとの接続となると、買い換えないといけないかなぁと、いろいろと検討を始めました。とはいえ、まぁ焦ることはないかと、いったんこのまま接続ができるかを検証することに。

 

 出力インタフェースは今までDVI端子を使っていたんですが、この5Kディスプレイにはそんな古い規格の入力端子は当然ありませんでした(笑。よく見ると、Mini HDMIの出力端子があったので、Mini HDMIHDMI変換アダプタを800円くらいで購入して、HDMI接続で繋いでみました。すると…5120x1440でも出力できるじゃないですか。ただ、リフレッシュレートは30Hz…。この状態で制作動画配信もできたので、まぁしばらくこのままでもいいかと思いましたが、やはりマウスの動きの追従が遅いといいますか、かくかくと表示されるチラつきのようなものを感じるので、別のグラボを検討することにしました。

 

最近のディスプレイの接続方法は?

 いろいろと調べてみると、最近はディスプレイの接続方法がたくさんあるんですね。HDMIのほかに、DisplayPort、USB type-Cなど。ただ、5120x1440の解像度に対応する接続方法を知りたいのに、親切に書いてくれているところがあまりないんですよね…。まぁ5Kスーパーウルトラワイドサイズの解像度は対応表になくてもしょうがないんでしょうけど。

 

 わかったことは、DisplayPort 1.4を使ったほうが、高解像度に対応できるということでしょうか。これであれば5Kでもいけそうだなと思いました。

 

どのグラフィックスカードを選ぶ?

 今まで、無難なNVIDIAGeForceビデオカードを選んでいたのですが、よく調べてみると、AMDRadeon「Fluid Motion」(通称:古井戸?)を使うと、なんとアニメがぬるぬるになるというではありませんか!?なんという素晴らしい機能だ、と思ったんで、今回はRadeonの中から、補助電源不要な低消費版グラボを選ぶことに。仕様をしっかりと確認し、DisplayPort 1.4で最大7680×4320ピクセル@60Hzのスペックがある、Radeon RX 560 AERO ITX 4G OC」という製品を購入。仮想通貨の採掘用に需要が伸びたのか値上がりしてましたが、18000円台で買えたので、まぁまぁというところでしょうか(今見たらもっと値上がりして2万円台ですね…)。これだとコンパクトだし、補助電源は不要で低消費ですし、しかも5K対応でアニメがぬるぬるとか、最高じゃん(笑。FreeSyncやHDR搭載ということで、5Kディスプレイのほうでも両方対応?しているので、何かいいことあるのかな。オーバークロックソフトも使えるみたいなので、多少いじれて楽しいかも。

 

 当初心配していたのは、こんな低スペックでも大丈夫なのかなぁということでしたが、(DisplayPort)接続してみたら、DTMや動画、TV視聴用途程度でしたら全然問題ありませんでした。しかも、5120x1440の解像度、リフレッシュレートは70Hzで接続できました。DTM用途でしたらこれで十分ですね。

 

モニターアームはどうする?

 私の使っている机は、カスタマイズ性があって色・形・デザインはおしゃれなのですが、奥行きが狭く、付属のディスプレイ台では場所をとってキーボードなどが置きにくい…。やはりここは11kgのディスプレイを支えられる、強靭なディスプレイアームを購入するしかない!ということで、以前から気に入っている、サンワサプライさんの「ガス圧式、水平3関節、クランプ式取付タイプのモニターアーム(耐荷重8~20kg)」を購入。以前もこちらと同じシリーズのモニターアームを使っていたのですが、設置が簡単で使いやすかったんですよね。シルバーとブラックで落ち着いたデザインも気に入っています。クランプが薄くて邪魔になりにくいというのもポイント。ちょうどセールになっていたのでラッキーでした。

 

 アーム自体の取り付けは簡単でしたが、ディスプレイのはめ込みはコツがいりますね。最初はこわごわと作業していたんですが、コツが掴めれば、そんなに心配するほどの作業ではなかったですね。湾曲しているので、モニターは立てた状態で比較的安定して床に置くこともできました。倒れると液晶が割れる心配があるので、早々と付け替えましたけどね。しっかりとねじを締めて固定すれば、重い湾曲モニターも安定します。モニターを動かすときは、モニター側ではなく、モニターアームのディスプレイ側の根元をつかんで動かすほうが安全だと思います。

 

内容が長くなったので、肝心の使い勝手や、ノートパソコンと5Kスーパーウルトラワイドディスプレイへの接続方法については、次の記事に書きたいと思います。