Core i7 860の省電力と高パフォーマンスの両立のために

 BIOS*1とOS*2の設定を弄ってみたら、自分なりに興味深いことがわかりました。実は今までBIOSの設定項目をこんな具合に設定していたんです(以下の脚注3〜7の用語説明はMSI P55-GD65ユーザガイドより引用)。

 どうして省電力設定をOFFにしていたかといいますと、ONにするとCPUのクロック倍率がx9〜x10程度にしかならず、CPUコアスピードが1.6〜1.7GHz程度にとどまってしまっていたからなんです。でも昨日本屋で立ち読みしてたら、EISTはOSの省電力設定とも関わってくるということがわかったんで、今回は早速こんな設定に変えてみました。

 ついでに

  • Adjust CPU Base Frequency (MHz) [179 -> 199]
  • Adjust CPU Ratio [21 -> 19]

 へとベースクロックを上げ、倍率を3.7GHzに抑えるために下げてみました。このベースクロックの値はMSIマザーボードについているオーバークロック機能「OC Genie」をONにすると設定される数値でしたし、DOS/V POWER REPORT 11月号の Core i7オーバークロック記事のTB無効時の数値*8もこれだったので、採用してます。ちなみにOC Genieで設定される倍率は17ですので、今までの3.77GHz運用の実績を考慮してほぼ同じ3.79GHzになる19倍にしてます。

 あとはOSのコントロールパネルにある「電源オプション」の電源プランを「バランス」に変更。なるほど、今まで「省電力」になっていたから、CPU使用率が5〜50%までに制限されてたのね…やっと原因がわかりました。

 この設定でCubase AI 4.5.2を起動してプロジェクトを開いてオーディオ再生させた状態で、CPU-Zを見てみると…

 こんな感じになりました。ほぼCPUの動作周波数は以前と同じままベースクロックがあがったので、メモリアクセスとか速くなるかも、とか期待しつつ、しばらく私のりんちゃん(Lynnfield)はこの状態で常用してみようと思います(笑。

*1:ちなみにマザーボードMSI P55-GD65

*2:使用OSはWindows Vista Business SP2 64bit版

*3:拡張版インテルSpeedStepテクノロジーの有効/無効を設定します。SpeedStepテクノロジーはCPUの負荷に応じて電圧と周波数を変化させ、パフォーマンスと省電力を両立させCPUの発熱を抑える機能です。拡張版インテルSpeedStepテクノロジー(EIST)をサポートするCPUを搭載した場合に設定が可能です。

*4:C-STATEはアイドル期間でプロセッサーの電力を著しく減少する電源管理状態です。c-stateテクノロジーをサポートするCPUを搭載した後このフィールドが表示されます。

*5:CPUがアイドル状態のときに消費電力を低減できます。ただし、全てのCPUがこの拡張命令(C1E)をサポートしているわけではありません。

*6:インテルTurbo BoostテクノロジーをサポートするCPUを装着するとこの項目が表示され、インテルTurbo Boostテクノロジーの有効/無効を選択可能にします。アプリケーションソフトが性能の向上を要求した場合や熱的な余裕がある場合にプロセッサー周波数をCPU規定の動作クロックを超えて動的に変化させることが可能になります。

*7:ハイパースレッディング機能に対応したCPUをお使いの場合、1つのCPUコアを2つの論理的なCPUコアとして認識させ、並列処理性能を高めることが出来ます。ほとんどの場合、ハイパースレッディング機能を有効にすることでシステムの処理性能を向上できますが、マルチCPUに対応していないOSやアプリケーションソフトウェアを使う場合はDisable(使用しない)に設定してください。システムの動作が不安定になる場合があります。

*8:P.44参照